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展覧会の感想、適応障害で休職中の日々の日誌など。気持ちの揺らぎを見つめて自分のハンドリング方法を模索しています。

フェルメール展・初日に行ってきました!

偶然休みが回ってきたので、急遽チケットを取ってフェルメール展@上野の森美術館に行ってきました。
公式サイトはこちらです。
フェルメール展


初日の混雑感

9:00からの回は多分混むだろうなと予想して13:00からの回を選んだのですが、まず普通に入場待ちの列が長いです。

12:45くらいに入り口に到着した時点で清水観音堂辺りまで列ができていました。

地図で表すとおそらくこんな感じだと思います。
汚くなってしまったのですが、丸をつけたところが私の並んだ位置、上の写真の掲示板の辺りになります。

1回美術館前で列が折り返すので入館には多少時間がかかりました。10分くらいですかね?
しかも私の5人後ろくらいで1度入館を切っていたので、時間指定制チケットといえどそれなりの待ち時間を見込んでおいた方が良さそうです。

あと、並ぶとすぐにチケットチェックが入るので、すぐ見せられるよう手元に控えておくとスムーズに入館できると思います。

そして15分待っている間にあっという間に後ろにも5m以上の列ができていきました。
体感ですが、休日・ピーク時のミラクルエッシャー展よりも列が長いような気がしましたね…
時間指定制なので確実に入れるのは分かっていますがなんとなくヒヤヒヤしました。

ひょっとすると時間きっちりに行くよりも指定時間の範囲内で1時間ほどずらした方が場合によってはスムーズに入れるのかな?とも思いましたがどうなんでしょうね。ここまで混んでいるともう並ぶのはしょうがないですね。何と言ってもフェルメールですから。


今回の入り口はこちら側からです。

知らなかったのですが、今回は太っ腹なことに音声ガイドも無料なんですね。
私は日頃からガイドは使わない派なので今回も使わなかったのですが、絵の横に解説がほぼないという音声ガイドありきの会場作りになっていたので、これは借りた方が良かったなと思いました。

別で作品リスト兼解説の冊子もくれるので音声ガイドがないと太刀打ちできないってわけではないんですけどね。
やっぱり何かと太っ腹な展覧会です。

中の混雑具合ですが、どうしても建物自体が小さいので圧迫感はありました。
今回に限っては順路通りではなく、空いてるところを見極めて彷徨った方が作品の細かいところが観られるかもしれませんね…ミラクエッシャー展のときもそんな感じでした…


家の照明だと色が綺麗に出なかったのですが実際はフェルメール・ブルーです。

フェルメール「以外」の17世紀オランダ絵画

フェルメールが日本に最大9点来ていることも途方もなくすごいのですが、今回展示されている17世紀オランダの様々な絵画も非常に魅力的です。

西洋美術史における17世紀オランダ絵画の影響ってかなりすごいんですよね。
風俗画や静物画が成立したこと、王侯貴族だけではなく一般市民も絵画を買って鑑賞する文化や肖像画を残す文化があったことなど、「絵画のジャンルの拡張・絵画市場の拡張」という意味で、絵画のその先を決定づけたタイミングのひとつと言えます。

個人的にはこの時代の静物画が好きなんですよね。
「ヴァニタス」「メメントモリ」に代表されるような、宗教的意味合いや寓意を混ぜ込んであるような、ないような…という狭間の雰囲気がたまりません。

各々が得意分野を持ち「○○の画家」と呼ばれた、というような専門性も好きですね。
その手のもので面白かったのは「魚介類の画家」ヤン・デ・ボントの作品です。


ヤン・デ・ボント《海辺の見える魚の静物》1643年、ユトレヒト中央美術館

Jan de Bondt (active 1639-1653)より引用しています。
カラー版はぜひ会場で観てみてください。
インパクト抜群ですよー。

あとは教会を描いた作品3点も素敵でしたね。
先の冊子の解説によれば「実在する教会の建築を専門に描いた最初の画家」であるピーテル・サーンレダムの作品が2点、逆に様々な教会の細部を自由に組み合わせたエマニュエル・デ・ウィッテの作品が1点です。


ピーテル・サーンレダム《アルクマールの聖ラウレンス教会》1635年、カタリナ修道院美術館
(Gezicht op een kapel in de noorderlijke zijbeuk van de Grote of St.-Laurenskerk te Alkmaarより)

実際に測量を行った上で明確な遠近法を用いた画面構成です。
聖なるものである、的な宗教性を描くのではなく、教会という「物体」そのものを描くために苦心していたんでしょうね。
感性ではなく測量という手法を取る辺りが、17世紀オランダが技術においても最先端を行っていたことを伺わせます。
フェルメールカメラ・オブスキュラを使っていたという通説にも繋がりますね。

一方で要素を組み合わせて架空の建築物を作るという方向に振り切ったデ・ウィッテも面白いですね。
今回展示されている《ゴシック様式プロテスタントの教会》が会場内では比較的大きめの作品に入るので目を引きます。

いつものWEB GALLERY of ARTのデ・ウィッテのページも教会だらけです。
今回展示されている作品が見つけられなかったので、ここから同名の作品を紹介します。


エマニュエル・デ・ウィッテ《ゴシック様式プロテスタントの教会》1668年、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館(参考作品)

この作品に見られるシャンデリアは今回の展示作品にも描かれていました。
うっとりしますねえ…彼もまた違うベクトルで「教会の画家」だったみたいです。
サーンレダムとデ・ウィッテ、差は約20-30年くらいですかね?(生没年比較だと20年)
同じ17世紀オランダ、同じ題材でもこれだけ方向性が異なるのは興味深いですね。

フェルメール・ルームお気に入りの1点

とにかく、とにかく贅沢な空間です。

どれも素晴らしいのですが、私のお気に入りは日本初公開の《ワイングラス》です。


ヨハネス・フェルメール《ワイングラス》1661-62年、ベルリン国立美術館
(WEB GALLERY of ARTより引用)

ステンドグラスの描き込み、質感が素晴らしいですよね。
手前側の窓には、奥側の窓の模様も描き込まれているように見えます。
色合いはこの画像だと少しくすんでしまっているのですが、公式サイトにあるような、静謐ながらもドラマチックな印象が近いです。
女性の頭の白い布や、テーブルの天鵞絨のような掛物といった質感の描き分けも美しいです。
ステンドグラス窓の横の淡いブルーの布、カーテンでしょうか…こちらの発光具合はもはや神がかっていますね。

あと、実は後期出展が予定されている《取り持ち女》も好きなんですよね。
初期の傑作として度々本では目にしていましたが、実物が観られるとは思っていなかったので嬉しい限りです。
来年の1/9から会期終了までの展示で、《赤い帽子の娘》と入れ替えになります。
混雑がどうなるか分かりませんが、是非もう一度行きたいです。

今回のお土産

「牛乳を注ぐミッフィー」大です。
これが欲しくて欲しくてですね!このコラボは買うしかありません。

小(ボールチェーン付き)も欲しかったんですけどちょっと予算が微妙だったのでこちらのポストカードで我慢しました。
このポストカードはずるい、和みます笑
《ワイングラス》のポストカードも一緒に買いました。

今回はあちこち結構いいところとコラボしている分なのか、軒並みグッズがお値段高め設定なんですよね…素敵なんですけどね…鞄とかハンカチとかも可愛かったので、次に行くなら予算を高めて行こうと思います。