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展覧会の感想、適応障害で休職中の日々の日誌など。気持ちの揺らぎを見つめて自分のハンドリング方法を模索しています。

ニコ美・ミケランジェロ展の感想

度々紹介しているニコニコ美術館、略してニコ美のミケランジェロ展の放送を観ました。

自分で観に行った時の感想はこちら。今回は、国立西洋美術館の主任研究員である飯塚隆さんの解説と共に夜の美術館を巡ります。
いやー、とにかく解説が熱かったです。
ひとつの展覧会、そしてひとつひとつの作品に対する愛や美意識の高さに感銘を受けました。

作品へのスポットライトの当て方(打ち方、と言っていましたね)ひとつを取っても、作品をどう観てもらいたいかというプランがあり、その実現のために学芸員だけでなく照明デザイナーと何度も打ち合わせを重ねたのだそうです。

例えば、今回の展覧会の目玉である《ダヴィデ=アポロ像》だけでも、様々な意図とそれを叶えるための工夫があるということを話していました。

・私たち鑑賞者が像を見上げた時に眩しくならないようにする
・西洋人の顔なので彫りが深いため目元に影が落ちないよう目だけに照明を「打つ」
・あえて顔の左半分だけに少し影が入るようにすることで陰影をつける
・腕によって身体に落ちる影の大きさを調整した
・こうした細かな調整のために特殊なライトである「カッタースポット」を7台使用した

…すごいこだわりですよね。
ニコ美で聞かなければ絶対に気づかなかったことだらけでした。

作品についての解説はテレビや実際の展示で目にするタイミングもあると思うんですが、「展覧会を作る」側からの、展覧会を作るための話を聞く機会はなかなかないですよね。
そう言った意味でも、この放送はすごく貴重なことだと思います。
展覧会の作品だけではなく、その出会い方や空間そのものも楽しもうという気持ちになりました。

古代のローマ時代の壁画を見つけた人々がその壁画を見て「まるでラファエロの絵画のようだ」と評したエピソードも面白かったですね。
ラファエロギリシャ・ローマ時代の彫刻からそのエッセンスを抽出し、絵画に落とし込んだことが逆説的に示されていて興味深かったです。
3次元から2次元に落とし込んだラファエロはすごいぞ、ということと同時に、ヨーロッパ社会の古典古代から学び続ける姿勢の強さも感じられました。

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今回の放送で、ポーラ美術館のルドン展の放送の記事で書いた「ニコ美の告知がもっと欲しい」ということについても新しい情報が追加されました。
やっぱり今回の方法のコメント内でも、告知の希望やニコ美チャンネルの独立を希望する声が多かったですね。

それを受けて放送内で、ニコ美を担当している久保田剛史さんのTwitter(@takeshikubota_)が公開されたので早速フォローしました。
これでこれから確実にニコ美を観ることができます!わーい!

次の放送は22日の19:30から「モネ それからの100年」です。
こちらもいまからとても楽しみにしています。